CafeOBJ の仕様は、計算機だけではなく、人が読むことも強く想定されている。従って、コメントはコードと同じくらい重要である。CafeOBJ では 4種類のコメントが用意されている。これらの使い分けについては特にルールはないが、各自読みやすさを考えて工夫してほしい。
4つのキーワード '-- '、'** '、'--> ' または '**> ' から行末までがコメントである。
CafeOBJ 処理系は、次の 2種類のコメントを単に読み飛ばす:
-- This is comment. ** This is comment.
次の 2種類のコメントはエコーバックされる:
--> This is comment. **> This is comment.
行をまたがった長いコメント (もどき) の記述法も、知っていると便利なので紹介する。これは本来コメントではなく文字列の記述だが、事実上コメントとして機能する。特に、コードの一部をコメントアウトする時に便利である。
次のように、コメントアウトしたいコードの一部を "" (ダブルクォート) で括ればよい:
mod! SIMPLE-NAT {
[ Nat ]
op 0 : -> Nat
op s : Nat -> Nat
}
"
mod! NAT+ {
pr(SIMPLE-NAT)
op _+_ : Nat Nat -> Nat
eq 0 + M:Nat = M .
eq s (N:Nat) + M:Nat = s (N + M) .
}
"なお、当然であるが、このコメントもどきはネストできない。
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